チャプター 55

エミリーは一瞬動きを止め、ある考えがふと脳裏をよぎった。

彼女の名字は、ハワード?

なぜか記憶の底から、冷ややかで落ち着き払った顔立ちが不意に浮かび上がった。

ハワードという名字を聞いて、驚いたことに、真っ先に頭に浮かんだのはチャールズだった。

何かにむせたように数回咳き込むと、エミリーはその考えを慌てて頭から追い出し、親しげな笑顔を作った。

「エミリーです。」

「エミリー……」カレナはその名前にどこか聞き覚えがあるように感じ、思案げに頷いた。

授業が始まるまであと十分ほどある。カレナは本を置き、目を輝かせてエミリーを見つめた。「どうして心理学を学ぼうと思ったの?」

その問いに...

ログインして続きを読む